自動販売機の設置できるサイズや高さ

みなさまいつもブログを読んでいただきまして、ありがとうございます。ブログ担当Tです。何気なく街を歩いていると、ビルの前やマンション軒先、駐車場の片隅に結構な台数が設置されていますよね。オフィス内や工場の休憩スペースにも安全基準を守り、たくさん設置されています。自販機は設置スペースに応じて様々な本体サイズから選択されて設置がされています。そして以前のブログでも取り上げていましたが、新聞紙一枚分あれば設置できると簡単に御提案したりもします。今回は自販機本体のサイズやそこに関する注意事項、設置スペースやそこに関する注意事項についてブログを進めていきたいと思います。

国内自動販売機製造メーカーは2022年2月時点現在2社です。富士電機株式会社とサンデン・リテールシステム株式会社。2020年まではパナソニックグループも製造メーカーとして参入していましたが、事業から撤退いたしました。市場にはまだまだたくさんのパナソニック製も存在しています。この自販機製造メーカーの自動販売機を赤く塗装したり、青く塗装したりして飲料メーカーが実際に設置をしたりしています。

では自販機本体寸法は?簡単に言うと現在製造されている缶・PET専用自販機は、幅は70㎝から136㎝程度。奥行は32㎝から87㎝程度まで。幅と奥行きの組み合わせにより決められた規格の自動販売機サイズがあります。標準機として私たちがよくご提案するのは、幅100㎝×奥行74㎝(奥行67㎝)サイズもしくは幅119㎝×奥行74㎝(奥行67㎝)サイズ、PET多品種対応自販機として幅132㎝×奥行74㎝サイズのものです。いちばん量産化されており、在庫台数も用意できやすいサイズです。このサイズを中心にご提案をすることが多いでしょうか。幅と奥行きはこのように、バリエーションがあるので、スペースに合わせて調整ができますが、自動販売機の高さも当然に設置場所によっては、注意しないといけません。

自販機本体の高さはすべて共通で183㎝(+足の長さ)です。この自販機の高さは製造メーカーどこも同じです。比較的高さに関してはアウトドアならあまり気にしないでしょうし、インドアでもだいたいは問題にはなりません。注意するというのは、自動販売機をくり抜いたスペースにはめ込み設置をしたり、頭上に障害物がある場合。アウトドアでも看板などがある場合には、自販機の高さはしっかりと計算しないと設置できないということになります。そして+足の長さというところを注意してください。自販機には金属製の足が4本ついています。この足部分を回して本体から伸ばしたり、引っ込めたりして設置面との水平設置の調整を行います。だから自販機の実際の高さが少し変わります。自販機設置の方法を以前のブログでもご紹介いたしました。直接アンカー固定や高さの無い転倒防止版(主にインドア用)だと高さ190㎝くらいで問題がないと思います。アウトドアで設置する際によく利用されるコンクリートブロック板を使用すると、それだけで高さ10㎝となりますので、高さ200㎝くらいと考えて設置を進めるのが間違いないと思います。

上の写真は、自販機コーナー施工例です。はめ込みの上の部分に余裕が少し必要です。自販機を設置するときに後ろに倒しながら入れるため、自販機の高さに余裕がなく、ぎりぎりでは入らなくなります。

あと自販機の頭上や幅ばかり気にしていると、他のところで失敗をすることがあります。まずは、自販機の足元です。傾斜地や突起物、散水栓があり、それを使用できるように設置したいとなれば、通常の自販機の足の長さをロングタイプに切り替え、高さを上げて設置する必要があります。4本とも交換する場合もあるでしょうし、傾斜地で前足2本を長くして傾斜地での水平設置を確保する場合もあります。たとえ直接固定でも自販機の高さが高くなります。このような特殊設置面は十分にアドバイスを専門業者にもらって設置をご検討ください。

上の写真右側が前足、左側が後ろ足です。足の長さを調節しているのがわかりますか?

上の写真右側がロングタイプの足。左側が通常の足の長さを短くして設置しています。

次に見えないところですが、自販機の背面スペースです。背面に壁がない場合は特に考えなくても問題はありません。壁がある場合は、背面スペースとして1㎝から2㎝(機種により異なる)を自販機本体と壁との間に確保する必要があります。当然自動販売機の電源コードが背面から出ているため、その突起分を確保するということと、排熱スペースを確保するということから、背面スペースを確保します。

そして設置した後にしまった!ということが稀にあるのですが、自動販売機の扉(幅)分の開閉余地が自販機の前にあるか?例えばインドアであれば、自販機前に机があり、扉を開けると当たってしまい、扉を全開できない。給湯室などの場所奥で扉があけられなくなる、補充ができないなど。アウトドア設置でも前面の下に花壇があり、扉が当たる、電信柱で全開ができないなど。設置後のイメージをしないと気が付かないところです。全開できなくても90度ほど扉が開けば何とか補充はできます。でも自販機内で商品が詰まり、自販機庫内の商品収納ラックを分解して取り出して修理となった場合、自販機を一度移動しないと修理ができないという事態になります。そこまでは、なかなか気が回りませんよね。。。。

自販機前に電柱があるため、扉幅を電柱をかわして開閉できる幅までに抑える必要有

自動販売機のサイズとして、最後に自販機本体の重さです。これは念のために記載をする程度です。私たちもよっぽどでないと気にしません。幅100㎝×奥行74㎝サイズのもので本体重量は約250kg前後です。そこに+商品重量です。このサイズなら190ml缶コーヒーなら620本程収納されます。120kgほどなので、合計370kg。ペットボトルを装填することが基本なので、400kg~450kgくらいは想定するべきでしょう。プレハブの中や、古民家、木造床面などのインドアでは設置場所を再検討する必要があるかもしれません。ご注意ください。

自販機のサイズはお願いをする自販機オペレーター営業マンに相談をすることが大前提ですが、設置後の運営をイメージしながらサイズを選定することがとっても大事ですので、ぜひとも心掛けてください。

日常よく目にする自動販売機ですが、サイズとなるとあまり考えないですよね。今回のブログが設置イメージの参考になればうれしいです。今回も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。次回のお役立ちブログもぜひとも楽しみにして下さい。